食卓にいつでもパンを

パンには文明と同じくらい古い歴史があります。小麦栽培の発祥地は中東で、新石器時代のものとされる画には、古代エジプトでのパン作りの様子が描かれています。ギリシャおよびローマ時代までには、パン屋はヨーロッパやその周辺地域で都市風景の一部となり、食用パンだけでなく各種のペーストリーも売られました。今日でも、ヨーロッパや北米のほとんどの地域ではパンが主食であり、地域や店の特色を生かした名物パンが人気を集めています。

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ハンガリーでは、国民とパンの関係は数世紀にもわたる恋物語にも例えられます。上質のパンとペーストリーにかける人々の情熱を最もよく伝えるのが、製パン業者ペーテル・トート氏の成功例です。1992年、トート氏は北東部の村、Lipótにある自宅に小さなパン屋を開業しました。歳月を経た現在、Lipótベーカリーは国内に350店舗以上に成長、トランシルバニア風のジャガイモを使ったパンや3キロの重さがあるファーマーズブレッドなど、幅広い種類のパンを販売しています。

全ての店舗にパンを届けるため、ファミリー企業であるLipóti Tóth & Társai社は、国中に工場ネットワークを構築しています。そのネットワークに最も新しく加わったのが、首都ブダペストから東に60km先のハトバンにある工場です。2023年春、5,000万ユーロ超を投じて完成した新工場は、国内では業界最大規模で、食用パン、ペーストリー、菓子類を製造し、従業員数は260名にのぼります。

冷却ソリューションが不可欠なこの超近代的工場では、Güntnerの製品が極めて重要な役割を果たしています。工場には、 V-shape VARIO ドライクーラー/コンデンサ Cubic VARIO エアクーラー 、Flat COMPACT ドライクーラー/コンデンサ、Slim COMPACT エアクーラー など、シリーズの枠を超え、様々な種類の合計40基を超えるユニットが導入されました。-20℃の冷凍室と、室温より低い温度が求められる一部の製造ラインで使用されます。また、導入されたシステムでは、気温の高い夏季でも最大限の効率を実現する、hydroBLUによる断熱冷却技術も活用します。

「Lipótiベーカリーは、ハンガリーに住む人々に上質なパンやペーストリーを届け、力強い成長を遂げています。そのような企業と長年にわたり協力できていることは、Güntnerの誇りです。」
タマーシュ・シュネルヒ Güntner 営業部長

ハンガリーと同じくらいパンとペーストリー愛が強いのがイタリアです。中でも朝食シーンは特別で、「毎朝の食卓に、カプチーノとコルネット(イタリア版の甘いクロワッサン)は欠かせません」と話すのは、Güntnerイタリア事業所で営業部長を務めるステファノ・ヴィダル。イタリア北部の上質な朝のひとときを支えているのがMantua Service Due社です。バーやペーストリー店、ベーカリー向け冷凍・非冷凍食品の卸売業を手掛けています。1984年創業の同社は、国内外の業務用食品メーカー向けサプライヤーとして、イタリア北部を代表する企業に成長しています。

Mantua Service Due社は、効率的で且つ正確な物流、そしてイタリアとEUの規制に従い最適な状態で保管・輸送する品質に誇りを持っています。そんなMantua Service Due社は先ごろ2つの冷蔵施設で冷却室と冷却システムの全面的更新を決めました。冷蔵のスペシャリスト、ヴァルゴ・ミラノ氏によって選ばれたのは6基のGüntner Cubic VARIO Air Coolersです。最高の衛生基準を維持するこのユニットは、ドリップトレイとファンプレートがヒンジ式なので清掃しやすく、まさに理想的なソリューションです。Mantuaはこれからも、清々しいイタリアの朝の始まりをしっかりと支えます。

「パンや焼き菓子は、イタリアの生活になくてはならないものなので、このプロジェクトに協力できることは大きな喜びでした。私たちは、自社の製品が社会にもたらす影響を決して過小評価せず、大切なこととして考えていくべきです。」
ステファノ・ヴィダル Güntner 営業部長