
食品生産における環境配慮型ソリューション

トルコの鶏肉メーカーであるベイピリチ(BEYPİLİÇ)社は、40年にわたって鶏肉の生産を行っています。トルコ北部のボル市にある同社の工場は国内でもトップクラスの規模を誇り、丸鶏からシュニッツェル、ハムやソーセージなどの加工品まで、150種類以上の鶏肉製品を生産しています。
ベイピリチ社は食品安全を非常に重視しており、鶏肉にホルモンや抗生物質が残留しないよう細心の注意を払いっています。同社はHACCP認証を取得しており、従業員は、「自分たちが喜んで食べられない製品はお客様に提供しない」というモットーの下、日々の業務に取り組んでいます。

工場に欠かせない冷却
あらゆる鶏肉工場において、冷却は極めて重要な要素です。食品安全の観点から、屠殺後の鶏を冷却するまでの時間には厳格な規定が設けられています。基本的に、冷却方式には2つの方法があります。1つ目は水冷方式で、冷水を満たした共用の水槽に鶏を比較的長い時間浸して冷却します。2つ目は空冷方式で、一連の冷却室の中で鶏を循環させて冷却します。
ベイピリチ社は空冷方式を採用しています。この方式には、交差汚染のリスクを低減できる、肉本来の肉汁を保てる、最終製品に含まれる水分が少なく、よりおいしいなどのメリットがあります。
自然冷媒の活用
ギュントナーは、2022年以降、ベイピリチ社のボル工場に、最初の空冷工程だけでなく、作業エリアや梱包エリアを含む生産工場全体に冷却ソリューションを提供しています。 これには、8,500kW、マイナス45°CのCO2システム、3万パレット収容可能なマイナス35°CのCO2液体冷凍保管施設、さらに20,000~25,000kWという大規模な高段アンモニア/グリコール回路が含まれます。
最初の注文では、Güntner Cubic VARIO エアクーラーおよびDual VARIO エアクーラーを合わせて納入。その2年後には、Cubic VARIO エアクーラーを追加で納入しました。そして2025年には、ビジネスパートナーであるカルス・ソウトマ(Karsu Soğutma)社の支援を受け、Güntner Blast エアクーラーを納入しました。
ギュントナートルコ事業所のセールスマネージャーであるライフ・アタラルは、このプロジェクトの特筆すべき点として、二酸化炭素とアンモニアという2種類の自然冷媒に加え、不揮発性で健康や環境へのリスクが非常に低いグリコールの採用を挙げています。ギュントナーは以前から自然冷媒の利用を推進してきましたが、自然冷媒は、合成冷媒とは異なり、温室効果ガスの排出がごくわずか、あるいはゼロで、環境リスクも伴いません。
自然冷媒は、実用面でのメリットから、多くの企業に選ばれています。
規制。有害なHFC(ハイドロフルオロカーボン)の使用に関する国際・地域・国内の規制は、年々厳格化しています。また、別の合成冷媒であるHFO(ハイドロフルオロオレフィン)についても、残留性や毒性に関する懸念が指摘されており、今後、その使用を制限する規制が導入される可能性があります。
ESG。世界各地で、株主・消費者双方の環境意識が著しく高まっています。こうした背景から、環境への影響を最小限に抑える、または環境負荷をほとんど、あるいはまったく生じさせない冷却ソリューションの導入は合理的な選択です。
経済性。将来的に規制の対象となる可能性のある資産を避けることは、経済的にも合理的です。また、技術の進歩により、合成冷媒を使用するシステムと比較して、自然冷媒を使用するシステムのコスト競争力は高まっています。特に、大規模なアンモニア設備では、自然冷媒を使用するシステムの方が、合成冷媒を使用するシステムよりも安価になるケースが増えています。
ギュントナー製品
信頼できるパートナーとして
ボル工場での冷却プロジェクトには、サステナビリティに貢献する要素が他にもあります。例えば、エネルギー効率に優れたファンや、高温ガス除霜ソリューション、温塩水除霜ソリューションなどです。これらの除霜方式では、霜を内側から外側へと向かって溶かすため、従来の除霜方式と比べてエネルギー消費を抑えることができます。
「ベイピリチ社がギュントナーを選んだのは、豊富な経験を持つ、信頼できるパートナーを求めていたからです」とアタラルは述べています。「同社の地球環境を大切にする姿勢を反映した、持続可能なソリューションを提供できたことを大変嬉しく思います。」
2022年に締結されたこの歴史的かつ意義深いパートナーシップは、トルコの産業用冷凍分野に新たな可能性を切り拓きました。この素晴らしい成果を実現するビジョンとリーダーシップを発揮された、ベイピリチ社のオーナーであるハムディ・タンルクル氏に心より感謝申し上げます。また、カルス・ソウトマ社とギュントナー社のコラボレーションが、今後も業界に新たな刺激を与え続けることを願っています。










